聖書一日一章メッセージ集


堺大浜キリスト教会聖書一日一章

ルツ記 3章

「娘よ。このことがどう収まるかわかるまで待っていなさい。あの方は、今日このことを決めてしまわなければ落ち着かないでしょうから。」
                      (ルツ記 3:18)

 ボアズがルツに示してくれた好意を聞き、毎日、嬉々としてボアズの畑に落穂拾いに出かけるルツの姿を見て、ナオミは、ルツをボアズに嫁がせ、幸せにしてやりたい、と思ったようです。ボアズは彼らにとって、買い戻しの権利をもつ親戚だったのです。イスラエルでは、誰かが子を残さずに死ぬと、彼と近い血縁関係にある者が、彼の未亡人と結婚して子をもうけ、その子に、亡くなった者の家を継がせるというきまりがありました。イスラエルは、アブラハムの子孫から救い主が出ることを信じ、家の継承を大事にしたのです。この未亡人と結婚して亡くなった者の家を継ぐ権利のことを買戻しの権利と言いました。ルツはナオミの言うとおりに盛装して、ボアズの寝ているところに忍び込み、そのすそに身を横たえました。ボアズが気づくと、ナオミに言われたとおりに、「あなたの覆いを、あなたのはしための上に広げてください。あなたは買戻しの権利のある親類です」と言いました。すそを覆うというのは当時の求婚の表現でした。ルツは、好きだとか金持ちだとかいう自分本位の思いでなく、エリメレクの家を残すという使命感をもって、求婚したのです。ボアズはルツの好意を喜び、使命感に裏打ちされた信仰による求婚を喜びました。しかし、さらに近い親類がいるからその人がどう言うかわかるまでは二人とも自制するようにしよう、と言いました。素晴らしい結婚への備えの姿勢です。
                          唄野隆



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