聖書一日一章メッセージ集
堺大浜キリスト教会聖書一日一章 1サムエル記 24章 「私の主君に手を下すまい。あの方は主に油を注がれた方だから。」 (サムエル記1 24:10) サウルは、ペリシテ人討伐から帰ってきたとき、ダビデがエン・ゲデイの荒野にいると聞いて、すぐにダビデを追いました。ところが、サウルが道端の羊の群れの囲い場のはずれの洞穴に用足しに入ったとき、その奥にダビデの仲間たちが隠れていました。明るいところから急に暗い所に入ったサウルは気づきませんでしたが、暗いところにいたダビデの側では分かっていました。部下たちは絶好の機会だから殺そう、と言いましたが、ダビデは、「私が、主に逆らって、主に油そそがれた方、私の主君にたいして、そのようなことをして、手を下すなど、主の前に絶対にできないことだ。彼は主に油そそがれた方だから。」と言って、彼らを抑えました。部下たちは人の基準にしたがって状況を見たのですが、ダビデは神の基準によって事態に対処したのです。サウルが外に出たとき、ダビデも後を追って出、それまでのいきさつを話し、“自分は主を恐れるから、主が油をそそいで王とされたサウルに手を出すようなことは絶対にしない、主があなたと私の間をさばいてくださるように”と言いました。サウルは自分の間違いを認め、ダビデの正しさをほめ、ダビデがイスラエルの王になることを見通し、そのときサウルの家族を根絶やしにしないように誓って欲しいと求めました。こうして、二人は別れました。この出来事は、それを目撃したダビデの従者たちにはもちろん、サウルの軍の兵士たちのすべてにも、主を恐れるダビデこそ、主に油を注がれ、主の民イスラエルの王となる人物だ、ということを印象づけたに違いありません。 唄野隆 |